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人類進化の700万年―書き換えられる「ヒトの起源」

   

人類進化の700万年―書き換えられる「ヒトの起源」 (講談社現代新書)

本日読了しました。

内容(「BOOK」データベースより)
四万~三万年前のヨーロッパ。ネアンデルタール人と現生人類のクロマニョン人が共存していたらしい。両者の交流を示唆する痕跡が、フランスなどに残されて いた。知能に勝るクロマニョン人が作った石器と同じくらい工夫を凝らした石器(石刃)が、ネアンデルタール人の三万数千年前の化石とともに見つかってい る。最新の研究で明らかになってきた私たちのルーツの新常識。

新書にたくさん詰め込みすぎかなという印象はありますが、現在の人類進化について意欲的な取材結果がドンとまとめられています。

劇的な新人類なんてものは存在せず、進化というのは、「突然変異が駆逐されない状況」があって、「その突然変異が蓄積していく」ことで、「途方もない時間」をかけて達成されていくものなんだということですね。個人的にはこういう進化なら、信じられます。

ちょっといいセンテンスがあったので、長いですが抜粋。

「生物の進化を促すのは、遺伝情報を次の世代に間違って伝える「突然変異」だ。意外かもしれないが、間違いこそが、新たな生命の可能性を生み出している。もちろん間違ってばかりでは困る。多くの場合、間違いは死をもたらし、次の世代への命のたすきを絶やしてしまう。間違いが多ければ、生物はアッという間に絶滅してしまっただろう。だから、生物は間違いをできるだけ抑える仕組みを持っている。その間違いを押さえる仕組みを逃れ、たまたま起きる“有益”な突然変異が、“進化”を進める。四十億年という気の遠くなる時間の中で、生命は突然変異という程よい揺らぎをみせながらいまの私たちにつながってきた生命の存続を維持しつつ、適度に間違いながら新たな生物を生み出す。つくづく、生命の仕組みとは巧妙だと思う。(P 198-199)」

生命というものの根源についての解はありませんが、色々考える素材になります。また昔の知識をアップデートしたい方にもおすすめ。

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